
夫婦で考える老後マネープラン ― 共働きと専業主婦でどう変わる?
はじめに
老後の暮らしを安心して迎えるためには「夫婦のライフスタイルに合った資金計画」を立てることが欠かせません。
特に共働き世帯と片働き(専業主婦+会社員など)の世帯では、年金額や生活費、資産形成の余力に違いが出てきます。
「共働きなら安心?」「専業主婦世帯は不安?」――実際にはそれぞれに異なるリスクや工夫すべき点があり、一概には言えません。
本記事では、公的データを踏まえながら、夫婦の老後マネープランについて考えていきます。
年金額の差と生活費への影響
公的年金の基本
日本の公的年金は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」で構成されています。
厚生労働省の資料によると、2025年度の国民年金(老齢基礎年金)は 満額で年額約82万円(月額約6.8万円)【厚生労働省】。
一方、厚生年金は収入と加入期間に応じて支給額が異なります。
共働き世帯の場合
夫婦それぞれが会社員として厚生年金に加入している場合、老後は「基礎年金+厚生年金」を双方で受け取れるため、比較的年金額は多くなります。
例えば、夫婦ともに平均的な収入でフル加入していれば、合計で月20万〜25万円程度の年金収入が見込まれるケースもあります。
ただし、だからといって安心とは限りません。
想定以上にかかる医療費や介護費、住宅のリフォーム費用など、将来の大きな支出に備えるために、現役時代から計画的に資産形成を進めておく必要があります。
片働き世帯の場合
夫が厚生年金に加入し、妻が専業主婦(第3号被保険者)の場合、妻の年金は国民年金(基礎年金)のみです。
そのため、夫婦の合計年金額は共働き世帯と比べて少なくなり、老後の生活費に余裕がない可能性が高まります。
また、夫が定年後に再雇用やパートで働き続けるかどうかによっても収入は変わります。
住宅ローンが残っている家庭や、子どもの教育費が長引いている家庭では、老後資金に充てられる余力が限られることもあるでしょう。
👉 まとめると:
- 共働き=収入は多いが「将来の支出リスク」を見落としがち
- 片働き=収入は少ないが「生活設計の工夫」で補う必要あり
共働き世帯と片働き世帯 ― 違いと注意点
共働き世帯の強みと落とし穴
- 強み:収入源が複数あるため、資産形成や投資に回せる余力がある
- 落とし穴:お互いが「自分の収入だけで十分」と思い込み、家計全体を把握できていないこと
実際、共働き世帯では「二人分の厚生年金があるから大丈夫」と考えがちですが、教育費や住宅費を多めに使ってしまい、老後資金の積立が不足するケースも少なくありません。
片働き世帯の強みとリスク
- 強み:家計管理の主導権がシンプルで、長期的に見やすい
- リスク:収入源が一人に依存するため、病気・失業・早期退職などのリスクに弱い
収入が限られる中で、生活防衛資金を確保しつつ、少額でも長期投資を取り入れる工夫が求められます。
保険や資産運用の役割分担
共働きの場合
- 医療保険・死亡保険は「必要最小限」で調整可能
- 老後資金づくりは「二人分の余力」を活かしてiDeCoやNISAを積極活用
ただし、夫婦で別々に投資をしていると「全体でリスクが偏っていた」ということもあり得ます。資産運用の方向性を共有することが大切です。
片働きの場合
- 万が一の収入減少に備え、生活防衛資金を厚めに確保
- 投資は少額でも「長期・分散・積立」で取り組む
- 夫婦どちらかに万が一があった場合の保障(生命保険など)は手厚くする必要がある
こういうことも考えられる ― 世帯ごとの留意点
- 共働き世帯の場合
収入が多いため支出も膨らみがちです。旅行や外食など「今の生活の快適さ」に費やす一方で、老後の積立を後回しにしてしまうことも。現役時代から「生活費の何割を老後資金に回すか」を夫婦で話し合っておくべきです。 - 片働き世帯の場合
収入は少なめでも、固定費を抑えれば安定した生活は可能です。ただし、将来の医療費や介護費が家計に直撃するリスクがあります。「持ち家の修繕費用をどう捻出するか」など、ライフイベントごとに資金計画を確認する習慣が必要です。 - いずれの世帯でも共通すること
「なんとなく大丈夫だろう」と考えるのが一番危険です。数字で把握し、現実的な計画を立てることが安心につながります。
FPに相談するメリット
公的データを参考にしても、自分の家庭に当てはめて考えるのは難しいものです。
特に夫婦で収入や価値観が違うと「自分たちはどこまで準備すればいいのか」が曖昧になりがちです。
FPに相談すれば以下のメリットがあります:
- 年金見込額の確認と生活費シミュレーション
- 保険・投資のバランス調整
- 老後資金と教育費・住宅費の両立支援
- 夫婦の価値観を踏まえた現実的なマネープランの提示
まとめ ― 二人で向き合うことが最大のリスクヘッジ
共働き・片働きにかかわらず、老後のマネープランは「夫婦が一緒に考えること」で初めて精度が高まります。
- 共働きでも「余裕があるから安心」ではなく、支出リスクを想定する
- 片働きでも「収入が少ないから無理」ではなく、工夫と仕組みで補う
- 数字で現状を把握し、FPなど専門家の力を借りる
これらを意識することで、夫婦が安心してセカンドライフを迎えるための「守りと攻めのバランス」が整うはずです。
この記事を書いたのは「FPラポール株式会社」
筆者「FPラポール株式会社」について
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